犬の皮膚が脂っぽい時のシャンプーの選び方|犬の脂漏症とシャンプーについて解説

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犬の皮膚が脂っぽい時のシャンプーの選び方|犬の脂漏症とシャンプーについて解説

シーズーをブラッシングするトリマー

ご自宅の愛犬の皮膚が、シャンプーをしてもすぐに脂っぽくなると感じることはありませんか?
今回は、愛犬の皮膚が脂っぽいと感じている飼い主様へ

  • 脂漏症の概要
  • シャンプーの選び方
  • 自宅でシャンプーをするときの注意点
  • 予防方法

について解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛犬のケアにお役立てください。

犬の皮膚が脂っぽいのはなぜ?

犬の皮膚が脂っぽいと感じる理由は、汗を出す汗腺にあります。
汗腺には、サラサラの汗を分泌する「エクリン汗腺」と、ベタつきのある汗を分泌する「アポクリン汗腺」があります。
人間の皮膚には「エクリン腺」が多く分布しているのに対して、犬の皮膚には「アポクリン汗腺」が多く分布しています。
そのため、人間の皮膚に比べて脂っぽく感じるのです。
しかし、シャンプーしてもすぐに脂っぽくなる、皮膚に垢のようなものが溜まっている場合は、皮膚の病気「脂漏症」かもしれません。

脂漏症ってどんな病気?

脂漏症は、何らかの原因で皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)が短くなり、皮脂の分泌に異常が起こる病気です。
脂漏症には皮脂が過剰に分泌される「脂性脂漏症」と、異常に減少してしまう「乾性脂漏症」の2つのタイプがあります。

症状

脂漏症の主な症状は以下のようなものがあります。

  • 皮膚がベタつく
  • 油性の分泌物(塊)が皮膚や被毛につく
  • 独特な体臭がある
  • フケが出る

原因

脂漏症の原因は、大まかに2タイプに分けられます。

1つ目は遺伝的に脂漏症になりやすい体質。
2つ目は、皮膚炎やホルモン疾患・栄養不足など原因となる疾患があり、2次的に起こるタイプです。

原因は様々なので、おかしいと思ったらまずは動物病院を受診しましょう。

主な治療方法

  • 薬用シャンプーによる洗浄
    皮膚の過剰な皮脂やフケなどを除去する目的で使用します。
  • 原因となる疾患の治療
    原因や症状によっては、内服薬を用いる場合もあります。

皮膚が脂っぽい犬に適したシャンプーの選び方

シャンプー

脂漏症の治療に使用するシャンプーは、市販のものではなく、「薬用シャンプー」です。
治療薬の一種ですので、動物病院で処方してもらいましょう。
薬用シャンプーとは、皮膚の状態に合わせて成分が調整されている特別なものです。
原因や症状に応じて、獣医師がシャンプーの種類や頻度を決定します。

以下の作用があるシャンプーの使用が、脂漏症には有効といわれています。

  • 抗脂漏・角質溶解作用
  • 抗真菌作用(マラセチアに対して)

皮脂や汚れがひどい場合は、シャンプーの前にクレンジング剤を使用する場合もあります。
脂漏症用のシャンプーは、脱脂作用が強いものが多いのでシャンプー後は保湿剤の使用をおすすめします。

自宅でシャンプーをする時の注意点

脂漏症の犬のシャンプーは、普段のケア目的で行うシャンプーとは方法が異なります。
薬剤が浸透するように、つけおき時間や頻度は必ず守るようにしてください。
高い頻度でシャンプーをすることになるので、トリミングサロンで洗いやすいスタイルにカットしてもらうと良いでしょう

注意点は、以下の通りです。

  • シャンプー前にブラッシングする
    薬剤を皮膚まで浸透させるために、毛玉やもつれがあればシャンプー前にはブラッシングをしましょう。
  • しっかり泡立てる
    シャンプー剤を十分に泡立てることが大切です。
    泡で優しくマッサージするように馴染ませましょう。
    ゴシゴシ洗うと悪化する原因になってしまいます。
    泡立てネットやスポンジを使うと簡単に泡立てることができるのでおすすめです。
  • つけおき時間を守る
    薬剤が浸透するように、つけおき時間が設定されています。説明書通りに行いましょう。
  • 完全にシャンプーを洗い流す
    すすぎ残しがあると皮膚炎が悪化する原因となるので、完全に洗い流すことが重要です。
  • 温度に注意する
    お湯の温度は、ぬるま湯(35~37度くらい)で行いましょう。
    熱すぎると皮膚に痒みがでたり、乾燥させてしまい皮膚炎が悪化する場合があります。
    また、ドライヤーで乾燥させる時も温風が当たりすぎないようにしてください。

予防方法は?

脂漏症の予防には、日頃のスキンケアが重要です。
皮膚や被毛を清潔に保つために、適切なシャンプーと保湿を行っていきましょう。
特に重要なのは、シャンプー後の保湿です。
シャンプー後は、皮脂による皮膚バリアが少なくなり無防備な状態になってしまいます。
そこに保湿剤を使用することで、皮膚の保護機能を補い、細菌感染や外部刺激から守ってくれます。

まとめ

皮膚のターンオーバーの異常により起こる脂漏症は、さまざまな原因によって引き起こされます。
主な治療方法は、薬用シャンプーを用いて皮脂やフケなどのコントロールをすることです。

当サロンでは「脂漏症と言われたけど、シャンプーの方法が分からない」という飼い主様へ、ご自宅でのシャンプー方法のアドバイスを行っています。
洗いやすいカットスタイルのご提案や、シャンプーのご依頼も受け付けていますのでお気軽にご相談ください。

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